木曽駒ヶ岳は長野県上松町、木曽町、宮田村の境界に聳える標高2956 mの山で、木曽山脈(中央アルプス)の最高峰です。日本百名山に選定されています。
中央アルプス北部に位置する山頂からの展望は、日本海近くの妙高山、白馬岳から太平洋側の富士山までを視認でき、本州の幅を体感できるロケーションとなっています。
当パノラマ展望図の撮影地は、三角点のある山頂から東へ少し下った、より見晴らしの良い地点で、駒ヶ岳山頂を除いた西から南南西までの約280°を掲載しました。
快晴
日本アルプスの主要な頂を網羅できる展望はまさに絶景です。この日は高度3,500m付近に塵が滞留し、それより低い山頂の大気が澄んでいるという珍しい気象でした。
とかく、3,000m級の峰々に目を奪われがちですが、私が驚愕したのは御嶽山、乗鞍岳の手前の八重九重に拡がる峰々です。
周囲に比べ標高が高くないためか、あまり着目されませんが、太古の森をイメージさせる深淵たる光景は圧巻です。まさしく「木曽路はすべて山の中である」と頷ける空間がそこにはありました。
名もなき峰々ですが地形図作成の測量時に三角点名が付せられいます。当展望図では( )で示してあります。
夜明け
この日の夜は木曽川沿いに川霧が発生しました。並走する国道19号(中山道)沿いの街灯りに透かし照らされた川霧が、幻想的に浮かび上がりました。
北に見える街灯りは松本平のもので、大町あたりまで見えています。その右には諏訪盆地が垣間見えます。
昼間は風景に融け込んでしまう山あいの小さな集落が、夜には小さな灯りとなってその存在を知らせてくれます。幸せそうな人々の生活を連想させてくれる灯りです。
日の出
この日の日の出は甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の中間に見えるアサヨ峰からでした。この時間帯になると、諏訪盆地や中山道沿い一帯は雲海に覆われている様子が見て取れます。
撮影日 快晴 :2013.10.13.
夜明け:2013.10.14.
日の出:2013.10.14.
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操作方法
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伊那谷
東を流れる天竜川は木曽川の風景とは大きく異なり、伊那谷が繰り広げる穀倉地帯の風景が拡がります。
駒ヶ岳の支尾根に遮られ全貌は望めませんが、いくつか興味深いポイントがあります。
天竜川の支流である三峰川は桜で有名な高遠の町を経由し、早朝の時間帯には水面が輝くことで、その存在が鮮明になります。
本流の左右に黒い筋が蛇行している様子が見て取れますが、これは河岸段丘の段差にあたる部分で比高2、30mはあります。平坦地は水田として開拓されましたが、傾斜地は薪などを得るための雑木林として残りました。
更新履歴
2014.02.26.UP
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