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EF65-0

- 高速貨物列車用直流電気機関車 -

EF65 0番台はEF60の後継機として誕生した車輌で、全135輌が製造された。2つの前照灯と側面の横長窓の外観はEF60の4次車と同一である。
台車もDT115系列で設計され、独特の表情が継承されることとなる。
ただし、高速貨物用に設計速度が115km/hに上げられたため、歯車比が1:4.44から1:3.83に変更されるなど、内部の変更は数多くみられる。
 

2021年3月 記

 

EF65-36

EF65 36

撮影:1994年06月02日 富士川駅

EF65 0番台
項目
車軸配置 Bo-Bo-Bo
自 重(t) 96.0
換 算 9.5
主要寸法 最大長(mm) 16,500
最大幅(mm) 2,800
最大高(mm) 3,819
全軸距離(mm) 12,320
台車中心間距離(mm) 4,760 x 2
動輪直径(mm) 1,120
  パンタグラフ形式 PS17
性能 出力(kW) 2,550
引張力(kg) 20,350
速度(km/h) 45.0
最高運転速度(km/h) 100(許容115)
台車 主台車形式 DT115B
中間台車形式 DT115C
歯車比 18 : 69 = 1 : 3.83
  主電動機(形式 数) MT52 x 6
MT52A x 6
  製造数(輌) 135

1次車 EF65 1 〜 47

EF65-2

EF65 2

撮影:1993年03月29日 八丁畷駅

EF65-0番台の1次車は昭和40(1965)年に1〜47号機が製造された。
2つの前面通気口がスカートに配置されているのが、外観の特徴である。

1987年2月に一度廃車となったが、1989年3月にJR貨物に復籍した。このとき車体番号がブロックプレートに更新された。0番代では唯一ではなかろうか。

0番代の国鉄色は側面に帯のない仕様である。

EF65-2

EF65 2

撮影:1993年03月29日 八丁畷駅

車歴
落成 1965-01-22 川崎車輌・川崎電機
配属 1965-01-22 吹田第二機関区
転属 1966-04-20 稲沢機関区
転属 1966-10-01 吹田第二機関区
転属 1984-02-01 沼津機関区
廃車 1987-02-07  
復籍 1989-03-01 JR貨物
配属 1989-03-01 広島機関区
転属 1991-03-15 岡山機関区
転属 1992-03-15 高崎機関区
廃車 1994-09-22  

白字は撮影時の所属を示す

EF65-8

EF65 8

撮影:1993年03月29日 八丁畷駅

0番代の標準である切り抜き文字による車体番号が装備されている。

車歴
落成 1965-02-25 川崎車輌・川崎電機
配属 1965-02-26 吹田第二機関区
転属 1985-03-14 岡山機関区
廃車 1987-02-07  
復籍 1989-01-06 JR貨物
配属 1989-01-06 広島機関区
転属 1991-03-16 岡山機関区
転属 1992-03-15 高崎機関区
廃車 1994-09-27  
EF65-9

EF65 9

撮影:1993年03月29日 八丁畷駅

9号機はEF65で初めてぶどう色にカラーリングされた車輌であった。

車歴
落成 1965-03-04 川崎車輌・川崎電機
配属 1965-02-26 吹田第二機関区
転属 1985-03-14 岡山機関区
廃車 1987-02-07  
復籍 1989-03-18 JR貨物
配属 1989-03-18 稲沢機関区
廃車 1994-09-09  
EF65-17

EF65 17

撮影:1984年02月 根府川 - 真鶴 間

写真は真鶴工臨と思われる貨物列車。
機 + ヨ + ホキ + ホキ + ヨ という編成であったことが手許の他の写真から判明している。

EF65-17

EF65 17

撮影:1993年05月15日 富士川駅

9年後の同車輌。
JR貨物発足から6年、徐々に国鉄色からJR貨物色へと更新されていった。

車歴
落成 1965-04-22 川崎車輌・川崎電機
配属 1965-04-23 稲沢第二機関区
転属 1985-03-14 岡山機関区
廃車 1987-02-07  
復籍 1989-03-18 JR貨物
配属 1989-03-18 稲沢機関区
廃車 1994-09-09  
EF65-22

EF65 22

撮影:1985年03月 根府川 - 真鶴 間

国鉄時代のEF65 0番台。
トラという無蓋車が連結されているのが見て取れる。

車歴
落成1965-03-03東京芝浦電気
配属1965-03-04稲沢第二機関区
廃車 1987-02-10  
復籍 1990 JR貨物
配属 1990 稲沢機関区
廃車 1995-02-10  
EF65-24

EF65 24

撮影:1993年05月15日 富士駅

今では見ることの出来ないワムの長大編成を牽く。

車歴
落成1965-03-12東京芝浦電気
配属1965-03-19稲沢第二機関区
転籍1987-04-01JR貨物
廃車1996-07-16 
EF65-27

EF65 27

撮影:1992年12月 根府川駅

前面の銀帯は車体番号の文字数により長さが変わる。

車歴
落成1965-03-29東京芝浦電気
配属1965-03-30稲沢第二機関区
転籍1987-04-01JR貨物
廃車1996-11-13 
EF65-32

EF65 32

撮影:1992年10月 国府津駅

国鉄色で前面窓が黒Hゴムの機体は少し異なった印象を与える。

車歴
落成1965-05-19東京芝浦電気
配属1965-05-24稲沢第二機関区
転籍1987-04-01JR貨物
廃車1996-12-06 
EF65-36

EF65 36

撮影:1993年05月17日 沼津駅

このアングルからは前面窓が5度の角度で傾斜していることが読み取れる。

JR貨物発足当初のいわゆるJR貨物色は、2021年現在PFで使用されている広島更新色と同じ、青みの白、カラシ色、スカイブルーの3色だと思われがちであるが、実は1色多い4色で構成されていた。
写真からは判別しにくいが、側窓を境に屋根側が若干明るいブルーで塗色されていたことが見て取れる。

車歴
落成1965-01-25汽車製造・東洋電機
配属1965-01-25新鶴見機関区
転属1968-08-02稲沢第二機関区
転籍1987-04-01JR貨物
転属1996-03-16岡山機関区
転属1998-09-30高崎機関区
廃車2002-03-15 
EF65-38

EF65 38

撮影:1993年03月29日 八丁畷駅

ホキ10000形石炭専用車を牽引するEF65。

車歴
落成1965-02-10汽車製造・東洋電機
配属1965-02-10新鶴見機関区
転属1968-09-08稲沢第二機関区
廃車1987-02-10 
復籍1988-03-08JR貨物
配属1988-03-08高崎機関区
転属1988-12-13岡山機関区
転属1992-03-15高崎機関区
廃車2002-03-15 

2次車 EF65 48 〜 72

2次車は昭和39(1964)年に48〜72号機が製造された。
前面スカートにあった二つの通風口は尾灯の上部に移行した。

生憎、2次車は一枚も撮れていなかった。
撮影時期の配属が吹田第二機関区の車輌が殆どで、このことに起因しているのかもしれない。


3次車 EF65 73 〜 84

EF65-73

EF65 73

撮影:1992年10月01日 金谷駅

3次車は昭和40(1965)年から73〜84号機が製造された。
この頃になると500番台F型が誕生するが、0番代も引き続き製造されることになる。
外観上は尾灯脇の手掛けが20cm上方へ長くなった点などが挙げられる。

90年代に入ると混成タキはすっかり本数が減ったが、静岡付近では存続していた。

車歴
落成1966-08-30東京芝浦電気
配属1966-08-30吹田第二機関区
転属1989-03-10広島機関区
転籍1987-04-01JR貨物
転属1991-03-16岡山機関区
廃車2004-03-30 
EF65-74

EF65 74

撮影:1992年07月21日 小田原駅

銀帯を装着したまま、JR貨物色に上塗りされていたことが判る。

車歴
落成1966-09-07東京芝浦電気
配属1966-09-07吹田第二機関区
転籍1987-04-01JR貨物
転属1989-03-11広島機関区
転属1991-03-16岡山機関区
廃車2006-03-08 

4次車 EF65 85 〜 104

EF65-85

EF65 85

撮影:1993年03月29日 八丁畷駅

4次車は昭和43年に85〜104号機が製造された。
スカートの運転席側に足掛けの切り欠きが加わった点が外観上の相違である。

車歴
落成1969-05-20汽車製造・東洋電機
配属1969-05-21岡山機関区
転属1978-10-03吹田第二機関区
転属1984-02-06沼津機関区
転籍1987-04-01JR貨物
転属1986-11-02稲沢機関区
転属1996-03-16岡山機関区
廃車2006-03-08 
EF65-94

EF65 94

撮影:1992年12月 根府川駅

車歴
落成1969-07-31汽車製造・東洋電機
配属1969-08-01岡山機関区
転籍1987-04-01JR貨物
廃車1988-11-27 
EF65-101

EF65 101

撮影:1992年11月 小田原駅

前面窓が白Hゴムのため、よりオリジナルに近いフロントマスクを呈した個体。

車歴
落成1969-06-26川崎重工・富士電機
配属1969-06-27岡山機関区
転籍1987-04-01JR貨物
廃車2006-03-08 

5次車 EF65 105 〜 120

EF65-111

EF65 111

撮影:1992年11月27日 国府津駅

5次車は昭和43(1968)年に105〜120号機が製造された。
4次車からの外観上の変化は見られない。

110・111・112号機の3輌は昭和62(1987)年に旅客用に名古屋機関区へ転出し、車籍は同年4月に国鉄からJR東海へ転籍した。
写真はお座敷客車 いこい

車歴
落成1969-09-21日本車輌・富士電機
配属1969-09-27稲沢第二機関区
転属1987-3月名古屋機関区
転籍1987-04-01JR東海
転属1987-04-01名古屋南運転区
転属1988-03-13静岡運転所
廃車2007-03-05 

6次車 EF65 121 〜 135

EF65-129

EF65 129

撮影:1992年10月01日 浜松駅

6次車は昭和44(1969)年に121〜135号機として製造された。 外観上の相違はスカートにある足掛けの切り欠きが助手席側にも装備された点などがある。

車歴
落成1970-08-20日本車輌・富士電機
配属1970-08-28広島機関区
転属1972-10-05吹田第二機関区
転籍1987-04-01JR貨物
転属1996-03-16岡山機関区
転属2001-03-05高崎機関区
廃車2007-03-30 

参考文献:
「EF65形メモリアル」 交通新聞社


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