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国鉄 名寄本線時刻表

- 1987年1月 -

国鉄名寄本線時刻表

国鉄名寄本線時刻表 昭和61年11月1日改正

 
名寄本線

名寄本線は大正8(1919)年に名寄側から名寄線として開業し、一方の遠軽側はそれより早い大正4年に軽便鉄道として湧別線として開業した。
大正10(1921)年に延伸工事が完了し、名寄線として開業した。 これは石北本線が全通する昭和7(1932)年より11年早く、札幌とオホーツク海側を結ぶ鉄道としては最初の路線で、故に名称に本線が冠せられる重要なインフラでもあった。

名寄からオホーツク海沿岸の街、興部までのルート上には北見山地が立ちはだかるが、トンネルを開削することなく、地形を巧みに利用しながら稜線鞍部の天北峠を越えていたことは興味深い。
しかしこのことは所要時間の増大も意味し、のちに開通する石北本線、国道239号との利便性から淘汰されることになった。
この当時の時刻表にも優等列車は運行されていないことが読み取れる。 

赤字廃線対象路線の中で唯一「本線」を付しており、 当時の筆者は本線と名が付くため廃線対象外であると思い込んでいたため、大部分である名寄ー中湧別間は乗車しないまま平成元(1989)年5月に廃線になってしまった。

名寄本線路線図

名寄本線路線図

 
湧別支線

名寄本線には中湧別-湧別間4.5kmの湧別支線があった。 歴史は本線よりも古く、大正5(1916)年に全通している。 

筆者たちが訪れた頃は盲腸線である湧別支線がまず廃線になるとの話があり、乗車する計画を立てた次第であるが、2年後の平成元(1989)年に本線と同時に廃止された。 

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